• 投稿者サムネイル画像 増井 光生
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ホームページは、売上に直結するものばかりを扱うわけではありません。求人募集も自社ホームページで行うことができます。

しかし、サービスページや商品を売るページと比較すると、採用ページ・採用サイトに関して、あまりこだわっていないという方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、採用ページが「採用の4P」「採用の4C」を満たすためにどれだけ大切なのか解説しますので、ぜひご参考になさってください。

人手不足に困っている時の解決策のひとつとして、考えていただければ幸いです。

採用の4Pとは

4Pというとマーケティングの4P(Product:製品、Promotion:販促、Price:価格、Place:流通)を思い浮かべる方が多いと思いますが、採用の4Pもあります。

採用の4Pは、企業が求職者に対して効果的にアピールするための4つの要素で以下の4要素から成り立ちます。

  • Philosophy(経営理念や目的)
  • People(人や雰囲気)
  • Profession(事業内容)
  • Privilege(特典・待遇)

これらの4つの要素を総合的にわかりやすく伝えることで、企業にとってもは求職者にとってもお互いにマッチした関係を見つけやすくなります。

Philosophy(経営理念)

Philosophy(経営理念や目的)は、企業の存在意義やどのように社会へ貢献するかを明確に示すものです。

社会にどのような価値を提供したいのか、どのような世界を実現したいのかといった、企業の根幹をなす考え方を指し、パーパスやビジョンなどとも言われます。

仕事を探している人は、企業の理念に共感できるかどうか、その企業で働くことに意義ややりがいを感じるかどうかはもちろんのこと、入社後のモチベーションの向上の要因にもなります。

People(人や雰囲気)

People(人材や風土、雰囲気)は、企業で働く人々や社内の雰囲気を表します。

社員同士のコミュニケーションや協力体制、多様性への配慮、人材育成への取り組みなどが含まれます。

仕事を探している人は、自分と価値観や考え方が合いそうかどうか、働きにくくないかを重視するため、企業は働いている人や会社の雰囲気を伝える必要があります。

Profession(仕事・事業の内容)

Profession(事業内容)は、企業がどのような事業を行っているのか、どのような仕事内容なのかを具体的に示すものです。

事業内容を書いていない会社はあまりないと思うので、それなりに伝わると思いますが、なるべく具体的に伝えることで、求職者は自分のスキルや経験を活かせる場、成長できる場なのか判断しやすくなります。

Privilege(特典・待遇)

Privilege(待遇)は、給与や福利厚生、キャリアパスなど、企業で働くことで得られるメリットを指します。

給与や福利厚生だけでなく、スキルアップのための研修制度や明確なキャリアパスは、求職者にとって重要です。
企業は、自社の福利厚生・待遇を明確にわかりやすく示すことで、自社の雰囲気にマッチした人材からの応募を見込めます。

ホームページで採用の4Pが大切な理由

採用の4Pは全て伝えるもの、明確にするものです。
ホームページが大切なのは、それを伝えるのにかなり役に立つツールだからです。
職場体験やインターンなどの、実体験の次に伝わる方法かもしれません。

SNSなども役に立ちますが、局所的な雰囲気などは伝えられても、上記の4つ全てを伝えるのは難しいでしょう。
ホームページでも難しいのですが、それでも数ページ作り込めば伝わる可能性を秘めています。

さらにこの採用の4Pは、入社後の働く上で、モチベーションが上がる方法や働く上で重視するポイントを見分けるのにも役立ちます。

  • Philosophyに惹かれて入社した方は、会社の理念のために働く
  • Peopleに惹かれて入社した方は、他の社員のために働く
  • Professionに惹かれて入社した方は、その仕事が好きで働く
  • Privilegeに惹かれて入社した方は、給与待遇のために働く

もちろん綺麗に4分割できるわけではなく、複数の要素を持っていて、その割合は全員違うと思いますが、上記4要素があればどう接したらモチベーションが上がるのかわかりやすくなります。

採用の4Cとは

4Cと聞いてもマーケティングの以下の4Cを思い浮かべると思います。

  • Consumer value(顧客価値)
  • Cost(負担)
  • Convention(利便性)
  • Communication(コミュニケーション)

採用に関しても、このマーケティングの4Cはほぼそのまま使えますが、Costが費用的な意味であるのに対し、採用でのCostは労働コストのような意味になります。
さらに厳密に言えば、Consumer(顧客)がCandidate(候補者)になりますが、偶然Cで始まる単語があっただけです。

顧客を見据えた時の上記4Cを、求職者を見据えた4Cとして考えれば良いだけです。

Candidate Value(候補者にとっての価値)

Candidate Value(候補者にとっての価値)は、求職者が自社に入社することで得られるメリットを明確にするものです。

企業は、自社の強みや特徴を活かし、しっかりと伝えることで、自社に入社することの価値を示し、他社との比較をすることでさらに強みに磨きをかけることができます。

Cost(負担)

Cost(負担)は、求職者から見た自社に入社した場合のリスクや懸念点を把握し、解消するための取り組みです。

入社後のギャップ、長時間労働、人間関係の不安、キャリアパスの不明確さなど、求職者が抱える懸念を理解し、それらに対する答えを明確に示すことで、他社と比べて、安心して入社できる会社なのかどうかを判断できるようにします。

Convenience(利便性)

Convenience(利便性)は、自社への応募や連絡のしやすさです。

柔軟な面接日程の調整や迅速な連絡対応など、応募者と真摯に向き合い、応募から内定までスムーズに進められるよう、採用フロー全体を向上させましょう。

Communication(コミュニケーション)

Communication(コミュニケーション)は、求職者との良好なコミュニケーションを取れる手段を確保することです。
企業は、求職者とのコミュニケーション方法を模索して、自社の魅力が伝わりやすいコミュニケーションを見つけることができます。

ホームページで採用の4Cが大切な理由

上記の4つは全て改善ができるものです。
ホームページは改善のためのツールとして役に立つので大切です。

  • Candidate Value:自社の待遇面での強みを伸ばす
  • Cost:自社の劣っている点を改善できる

上記2つは組織風土にも関わるかもしれませんが、下記2つはかなり簡単に改善できます。

  • Convenience:フォームの最適化や対応の速さの向上が期待できる
  • Communication:自社の強みが最も伝わりやすいチャネルがわかる

採用だけでなく、営業でも役に立ちそうですね。

まとめ

ホームページは、求人募集のためにも採用ページで「採用の4P」と「採用の4C」を満たすことが重要です。

採用の4P

  1. Philosophy(経営理念): 企業の存在意義や社会への貢献を示す。
  2. People(人や雰囲気): 社内の雰囲気や社員同士のコミュニケーション。
  3. Profession(事業内容): 企業の事業内容や仕事内容を具体的に示す。
  4. Privilege(待遇): 給与や福利厚生、キャリアパスなどのメリットを示す。

採用の4C

  1. Candidate Value(候補者にとっての価値): 求職者が得られるメリットを示す。
  2. Cost(負担): 入社後のリスクや懸念点を把握し、解消する。
  3. Convenience(利便性): 応募や連絡のしやすさ。
  4. Communication(コミュニケーション): 求職者との良好なコミュニケーション手段を確保する。

ホームページを使ってこれらを伝えることで、企業に合った求職者を見つけやすくなり、入社後のモチベーション向上にも役立ちます。

さらには、売り上げにつながるヒントも見つかるかもしれません。